ステロイド外用薬の選び方

ステロイドの塗り薬には大きく5段階の強さがあります。

1番目2番目の強さは病院で処方してもらわなければ手に入りませんが、3~5番目の強さのステロイド外用薬は市販でも手に入ります。

3番目の強さの代表格はリンデロンVs軟膏市販でも購入できます。ベトネベートN軟膏は実はリンデロンVsと同成分のステロイドが同量入っています。しかもベトネベートには抗生物質も入っているためこじらせた炎症部分に使えます。ちなみにフルコートも3番目の強さで抗生物質配合されています。この強さのステロイドが効かない時は早めの受診をお勧めします。

4番目5番目の強さのステロイドは一般的な虫刺されなど、数多くの軟膏に入っています。効果を感じにくい時は3番目の強さにランクアップをお勧めします。

ステロイドの使用のポイントは弱くて効かない薬をだらだらと長期間使わない事。1週間程使用して効果が感じられない時にはランクアップや受診を検討しましょう。

また、ステロイド外用薬使用の注意点の1つに身体の部位によって吸収率が違うと言う点があります。手や足に比べ、首より上は10倍以上、陰部に至っては40倍以上吸収されます。部位によっては医師の指示の元使用すべきです。

ステロイドに関して副作用の怖いイメージを持っていらっしゃる方もいますが、外用薬に関しては副作用をそこまで気にしなくても大丈夫です。ただ、ウイルス性、細菌性の皮膚感染症の場合ステロイドで悪化することがあるので専門医の指示の元の使用がベストです。

内服に関しては注意が必要です。1番の注意点は服用中止のやり方です。ステロイドは元々身体で作られているホルモンなので外から与えられる(内服薬)ことに慣れてしまうと身体が『いらないのかな??』と判断しホルモンを作らなくなります。その状態で急に内服を中止すると身体がステロイドホルモン不足状態になってしまい副作用がでてしまいます。そうならないためにステロイド中止するときは徐々に減薬することにより『ステロイドは外から与えられなくなってますよ~作ってくださいね~』というサインを送り、それに対し体が『それならステロイドホルモンつくらなくては!』と判断しステロイドを徐々に作るのに合わせながら減薬します。こうすることで副作用は最小限に抑えることができます。

ステロイドは非常に優れたお薬なので、正しい知識を手に入れ、上手に使うことが大切です。

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